2008年12月30日火曜日

人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)

また2話構成に戻って、いつもどおりに、マンガチックで乙女チックでちょい黒で、SFでニートな感じの内容となっております。

人類衰退(私的略称)の魅力は、作品としては壮年期を越えた人類(というよりも書き手・読み手である日本人)の悟達の境地に対する同時代人的な心地よさでしょう。

あずまんがや苺ましまろに通ずる、優しい世界、傷つけない人たちへの憧れと諦観。現実的には滅びの許容。

いいか悪いかは置いておいて、時代の空気をおそろしく鋭敏に捕らえております。

今作は食用チキンが走り出す不思議の国のアリスのようで古典SFのようでキリスト教のようでな話と、漂流記のようで女王と建国神話のようでやっぱりSFのようでな話の2話。

ゲンコツをくれる笑顔のおじいさんが印象的です。

それにしても「鬱の雨雲」はすごい!

鬱の雨雲はマンガ表現的にはポピュラーですが、それを活字にとりこみ、「比喩かなー」と思ってたら物語をカタストロフに引き込むファクターにしてしまうとは!

尋常な筆力じゃあありません !!


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